東京都内で4000床確保、その背景にひそむ問題

不要不急の外出禁止2週目となりました。東京都内もだいぶ緊迫感が出てきました。私の病院も話題はコロナ関連の話題で持ちきりです。

小池都知事の会見で、「現在はコロナ入院病室を700床、今後4000床に増やす予定です」との発言。さすが東京都、仕事が早いねーと私はのんきに見ていましたが、その時はまさか自分の病院にも影響が及ぶとはまったく思っていませんでした。

私の病院そして私が勤務する病棟がCOVID-19患者の受け入れ病棟になったのです。理由は小児感染症用に使う陰圧室があるから。これは何を意味しているのかというと、小児の他疾患も含めた感染部屋がなくなるだけではなく、その周囲の感染の恐れがある場所も使えなくなることを意味します。当初は感染症用の個室以外の大部屋は通常営業の予定でしたが、皆で議論して感染防御の観点から小児病棟自体が閉鎖になりました。この決断は現状での最善の決断であったと考えます。ただ私達が考えないといけないのはCOVID-19以外の患者さんにいかに平常通りの医療を提供するかということです。限られた環境で本当に緊急性のある子どもの治療が遅れないように緊迫した毎日が続くでしょう。また基礎疾患のある子どもにCOVID-19が感染しないように社会全体で注意していく必要があります。

そんなわけで1年以上勤務していた大好きな信頼のおけるスタッフがいた小児病棟が解散となりました。次回皆で勤務できるのはCOVID-19が終息したころでしょう。病棟の看護師さんは続々と新病棟への配置が告げられています。皆慣れていない病棟への突然の異動を告げられても文句ひとついわず本当に逞しいなと思います。コロナが終息したころにはみんなに焼き肉でもふるまわせていただきたいと考えております。

早く皆でわいわいと心置きなく楽しめるそんな日常が来てほしいですね。個人的には東京ドームで巨人の応援をしながらビールを飲みたいです。Dr. F

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